MSX3メモ ~マラソン・トレラン・登山のあれこれ~

アルコールを中和するために走るおっさんが登山やマラソンのことをメモするブログ。マンガゲームウイスキーについても語る!

2017年9月 第1回須坂米子大瀑布スカイレース・ロングコース30kmに出場した

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平成29年9月2日(土)に開催されたトレイルランニングレース「須坂米子大瀑布スカイレース」ロング30kmの部に出場しました。僕にとってほぼ初体験の本格的なトレランレースの感想です。

これを書いているのはレース翌日なんですけど、体中がバッキバキで猛烈な筋肉痛で辛いです。階段降りるのとかホント苦痛です。いやー久々に辛かった。とにかくキツいレースでした。30キロのトレランレース、非常にタフな体験でした。フルマラソン初めての時くらい疲れた。

今年7月の初レースは豪雨のためスキー場の上り下りのみでした。今回は2回目だし、登山も何回かやってるから余裕でしょ、とちょっと思っていましたが、全然違いました。きつかった。

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米子大瀑布スカイレースとは

www.nature-scene.net

どうやら今年が第1回目の開催らしいですが、長野県のトレランレースを広く運営している北信濃トレイルフリークスという団体の主催です。長野県北東部にある「須坂市」で開催されました。須坂市って県民の僕でも行ったことないエリアなんですが、山ばっかでした。今回はその須坂市の山の更に山奥にある「米子大瀑布」という景勝地を巡るトレランレースとなっております。

米子大瀑布|歴史と自然の香る街 信州すざか|須坂市観光協会

レース当日

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朝6時すぎに家を出て、会場の峰の原高原スキー場に到着したのが大体8時頃。 すでにスキー場の駐車場はほぼ満車で、僕より数台後に到着した車は路上駐車になっていました。受付場所は駐車場から徒歩5分位のスキー場レストラン?の中。前回美ヶ原の時は受付場所がわからず焦りましたが、今回はすんなり受付できました。

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前回の経験から、「着替えや準備は車でするのがトレランの暗黙のルール」ということは理解していましたので、受付したらすぐに車に戻って準備です。

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スキー場という事でトイレが豊富にあると思ったのですが、見る限り2か所しかなく、しかも個室が1個しか無いとか不便なのはトレランならしょうがないですかね。

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で、トイレ待ちの間にブリーフィングがスタートしていました。

本日のコース

http://www.nature-scene.net/suzaka/coursemap/suzaka_map.pdf

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コースはこんな感じ。平面図見てもピンとこないですが、下の高低図のほうがわかりやすいですね。ピークは小根子岳で、これを往路と復路で2回超えるコースです。累積標高は約2000mとなっております。何度も言いますが、このコース、とってもきつかったです!

レースの状況 

公式HPのコース概要から文章をお借りしました。(青字)

1 スタート~大笹街道トレイル

スキー場から大笹街道(おおざさかいどう)のトレイルへ入ります!ここは比較的走り易い!

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そんなわけでスタートです。

2 大谷不動トレイル

ロングコースは大谷不動(おおやふどう)のトレイルをぐるりとまわります!ウォーミングアップとしてマイペースで進もう!

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スタート直後は少し登って、距離稼ぎっぽいコースに入ります。最初少し登って、すぐに結構下って、また元のコースに戻るためにゼイゼイ言って登り返すという。いきなりトップ選手はすごい勢いで走って行ってしまいます。僕も何しろほぼ初体験ですから、周りの様子を伺いながら進みますが、「なんだかみんなペース早くね?」とすでに思っていました。

3 菅平牧場~登山道(避難小屋)

ここから本格的な登山道に入ります!序盤は石場があるので足元に注意!また、ここから登山者が多いポイントなので、マナーを守って進みましょう。

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ここから牧場横のガレた登山道を登ります。まだまだ序盤ですが、先の周遊トレイルですでに疲労感を感じているところに、ここの登りがみんな早い!息を整える余裕がありません。この辺で、周囲のランナーがみんな鉄人であると感じ始めました。

4 避難小屋~小根子岳

登山道を一気にあがります!ここで足を使いすぎないようにしよう!
※登山者とのすれ違いに注意!

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ひとしきりガレ場の登山道を登ると、だんだんと笹に覆われたトレイルに入ってきました。相変わらずのダラダラとした登りですが、周囲のペースは速くて僕は息も絶え絶えです。小根子岳の肩に着いたあたりで、下ってくるランナーとすれ違いました。早いですねーー。

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そして小根子岳への登りからすれ違いゾーンが始まります。基本的なルールとして先行しているランナーを優先させなければいけないので、上りながらしょっちゅうせまいシングルトラックの脇に避けなければならず、かなり面倒でした。コース自体は、見通しの良い尾根道で天気も良かったので気持ち良かったのですが。

5 小根子岳山頂

本コースの最高地点2,127m!ヒーハー!

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すれ違いトレイルを30分ほど登ったところで、今コース最高地点である小根子岳頂上に到着しました。頂上では多くのランナーが写真を撮っていました。

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到着が11時10分頃で、この時点ですでに2時間経過。距離はスタートから約10キロほどでしょうか。まだ三分の一です。先は長いので靴紐だけ締めなおして下山開始です。

6 小根子岳北肩

ロングコースはここから米子大瀑布方面へ下ります。復路は登り返しになるためすれ違いに注意!

根子岳北肩は、ロング登り、ロング下り、ショート登り、一般登山者が交錯する場所なので、とても混雑していました。ショートはここからスタート地点に戻っていきますが、我々ロングは右手の米子大瀑布方面へ下っていきます。ここからが悪路のはじまりはじまりでした。

7 米子不動産分岐

狭い歩道や橋があるので注意して進もう!

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樹林帯の中を下っていきますが、8月の長雨の影響で登山道の状態が悪く、また各所で鉄砲水の影響で崩落している箇所があります。

トレイルは泥っぽくて滑りやすい上に急坂、写真のように倒壊した樹木を避けたり、崩落したトレイルを巻いて進んだり、トレイルランのコースとしては非常に悪路なんじゃないか?

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そして、合計4か所の吊り橋があります。ここは一番おっかなかった橋。道は悪いし斜度は急だし、「これ死人が出るんじゃないの?」と本気でびくびくしながら下っていきました。

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そんな悪路のトレイルを標高差500mほど下っていきますと、眼前に切り立った岩壁が見えてきます。一気に秘境っぽい雰囲気が漂います。

8 鉱山跡地~林道

鉱山跡地の広場から米子大瀑布の絶景がひろがります!フォトポイント!

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悪路の樹林帯を抜けると、唐突に開けた場所に出ました。鉱山跡地らしいですが、突然目の前に断崖絶壁と壮大な滝!疲れもふっとぶ絶景です。

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「不動滝」と「権現滝」という2本の滝が落ちています。写真では伝わらないけど物凄い壮大な景色でした。感動!

ゆっくり滝見物したいところですが、レース中なのでちょっとだけ写真撮ってまた走り出します。ここからは林道をゆるやかに下っていくコースで、結構走りやすかった。足は、ここまでの悪路下りでかなり疲弊していました。

9 駐車場(エイドステーション)~米子不動尊

エイドステーションのある駐車場から遊歩道で登っていきます!

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19キロ地点に、今レース唯一のエイドがあります。

エイドでは、水・スポドリコーラ・バナナ・チップスター・塩分タブレットの提供がありました。マラソンでは見たことないコーラとかチップスターにびっくり。コーラ3杯いただきました。おいしかった。

ここで唯一の休憩を5分ほど取りました。ハイドレーションの中身を確認すると、まだ1リットル程度は入っていたので、水の補給はしませんでした。

しかし、30キロでエイド1か所って少なすぎと思いますが、トレランってこういうものなんでしょうか?

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補給も済ませたので、ゴールに向かって進みます。ここからは、また登りです。先ほど下ってきた悪路を登り返さなければいけません。ここは疲労もあったし、とてもつらい登りでした。無心でテクテクと登って行きました。もう絶対登りでは走れないくらい疲れていました。

10 北肩~菅平牧場

下り基調でスピードアップ!爽快にゴールを目指そう!

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ヒイヒイいいながらやっとこさ悪路を超えて、小根子岳北肩に到着。ここからは下りです!イヤッホー!!ゴールまであと5キロです。

まだまだショートの選手が登ってくる登山道を、いいペースで下っていきます。僕はやっぱり登りより下りの方が得意らしく、登りでは大勢に抜かれましたが、下りでは多分一度も抜かれなかったと思います。笹の中のコースでは盛大に転んだりもしましたが、その後のガレ場のコースもスピードを落とさず駆け下りていきます。5キロは長い!足はもう限界超えていましたが、下りなので何とか走れました。

5時間37分でゴール!

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最後の林道を歯を食いしばって駆け下りて、フラフラになりながらなんとかゴール!タイムは5時間37分、順位は387名中123位という結果でした。

ゴール後はスポドリもらって、完走証をもらってレース終了。ふるまいとかは無し。ちょっと質素でしたね。

タイムについては、頑張った方だと思います。下りは基本的にすべて走ったし、最後の5キロも相当スピード上げて走り切れました。順位については、思ったより低かったというのが正直な感想です。ロードだったら、もっと上の順位にいたような感覚なのですが、やはりトレランは速い人が多いという事ですね。みんな凄いわ。

ゴールした後は、相変わらず知り合いがいる訳でもないので少し休んで帰ることにします。なお、前回美ヶ原トレイルランレースでは靴や足を洗う水場が用意されていましたが、今回のレースではありませんでした。水道もトイレしかないし、せめて泥くらい落とせる場所があってもいいのにな、と思いました。

装備について

ウエアはTシャツ短パンバイザーでいつも通り、ザックはオスプレーラプター10を使いました。

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ザックの中身は、ハイドレーションにスポドリ2リットル、レインウエア上下とトイレットペーパー、非常用ヘッドランプ、モバイルバッテリー。

食料は、チョコバー3本、セブンのチョコチップビスケット1枚、ジェル1本、スポーツ羊羹2本、BCAA粉末2本、梅干し1個。

水はエイドで補給しなくても最後まで持ちました。かなり飲んだけど、2リットルあれば5時間は持つことがわかりました。スポドリを入れていきましたが、レースが苦しくてザックを下ろすのもしんどかったので、補給食を兼ねる意味で水よりスポドリで良かったと思います。チョコバー的なものも2本食べましたが、歩きながら食べるのはやっぱり大変なので、ジェルの方がいいかなと思いました。ようかん、クッキーは食べずに持ち帰り。まあ非常食も兼ねてるんでこれくらいはOK。

レインウエアは結局使いませんでしたが、稜線上などでの防風シェルとして、また万一の遭難の際のお守りとして上下持っていきました。軽量コンパクトになるのでそれほど負担ではありませんでした。 

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ちょっと気になったのは、ザックでした。

オスプレー ラプター10はハイドレーションは非常に使い勝手が優れているのですが、ザック自体がしっかりしているためやや重いと感じるのと、背負った状態で出し入れできる収納スペースがほとんど無いので、頻繁にザックを下ろせないトレランではやはり使い勝手が悪いと感じました。グレゴリーのポーチをショルダーハーネスに取り付けておいたので、そこにiPhoneやチョコバーを入れていましたが、やはり外付けは身体に干渉しますし、見た目もスマートではありません。それと、ショルダーハーネスが首にあたって、ちょっと擦れて痛かったのも不快でした。登山ならこれでいいですが、やはり本格的なトレランやるならトレラン用のベストタイプ買わないとダメかもですね。トレラン用のザックは高いので買うのは大変ですが、ちょっと考えます。

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参加記念品など

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参加記念品はとても豪華でした。Tシャツもオシャレで、マラソン大会みたいに「いつ着ればいいんだよ?」的な色やデザインではなく、自慢できそうなもので嬉しい。他に僕も愛用している粉飴と粉飴を使用したジェルが10本くらいあって、すごい大盤振る舞い。地元メーカーのお菓子やドリンクなども入っていて、豪華でした。

まとめ

とにかく、キツいレースでした。序盤から疲れたし、マラソンはともかく山を歩く速度は人より早いと思っていたのに、自分よりはるかに速いペースで登っていく人がこんなにも大勢いるのか、と驚きました。まさに井の中の蛙

ほぼ休憩なしで5時間半ぶっ通しで登山したのも多分初めてだったので、非常に疲労感ありましたね。ゴールした後は「これでやっと終わった」と、ゴールした喜びというよりもう辛い思いしなくていい安ど感のほうが強かったくらいです。

脚は、特にふくらはぎがパンパンです。階段の下りがヤバいくらい痛くて、手すりにつかまってやっと降りています。

体重は、走った直後に入った温泉で計測したら74.4kgでしたが、翌日は76kgまで増えていました。体がエネルギー補給を求めていて、いくらでも食べられる感じです。恐ろしい。

 

本格的なトレイルランニングのレースは、思った以上に上級者向きでした。

ほぼ初めてのトレランレースだったので比較ができませんが、コースも険しかったし、急斜面の登りはきついし、ガレ場の下りも一歩間違えばケガします。安易な気持ちでは参加できないものだと感じました。ロードの30kmとは比較にならないキツさでした。

そして、参加者もマラソン大会より明らかにガチ勢が多いですね。年齢層も多分かなり若い。鍛えている人も多かったと思います。アスリートだらけ。今後も参加するためには、もっともっとトレーニングを積まないと、楽しめるまでにはならないですね。

とはいえ、松本マラソン前にいいトレーニングにはなりました。かなり脚に負荷を掛けたので、いい足に仕上がると思います。心肺機能も結構鍛わったと思います。

30kmのトレイルランニングレース、とてもいい経験になりました。レース中とレース直後は「もう無理」と思っていましたが、これを書いている今は「また走りたい」と思っています。今年中に、もう1回くらい参加しようと思います。