MSX3メモ ~マラソン・トレラン・登山のあれこれ~

アルコールを中和するために走るおっさんが登山やマラソンのことをメモするブログ。マンガゲームウイスキーについても語る!

2018年9月9日 第8回白馬国際トレイルラン ロング54km出場レポート

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2018年9月9日(日)に長野県白馬村で行われた「第8回白馬国際トレイルラン」ロング54kmの部に初めて出場しました。

僕にとっては今までで最長距離のレースで、しかもロードではなくトレランです。猛暑による練習不足、そして膝やつま先の痛みも続いていて、完走できるかとても不安でした。当日は土砂降りの中のレースとなりましたが、大勢のスタッフやボランティアの皆さんに支えられ、何とかゴールすることができました。

以下、当日の様子をレポートします。

コースについて

今回のコースはこんな感じ。(ヤマレコより)

白馬村中心部をぐるっと周遊するコースですが、はっきりとした山登りが3か所あり、その間をロードや林道でつなぐようなコースになっています。全長54kmですが、30キロ走った後に標高差のある山登りが2つ連続するため、特に後半がキツイと言われております。

ちなみに一昨年から進行方向が逆回りになっているそうで、2年前は最初に山登りがあって後半走れたそうです。 

服装・装備など

ウエアはいつもの勝負服・パタゴニア上下。

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シューズはイノヴェイトのレースウルトラ270。

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持って行ったものは以下の通り。

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  • ハイドレーションにBCAAドリンク1リットル
  • レインウエア(上のみ)
  • 絆創膏、テーピングなど
  • 財布
  • 補給食

で、これらを先日買ったアルティメイトディレクションのファストパック15にパッキングしようと思ったのですが、どう考えてもスカスカです。メイン収納部に入れるものがハイドレーションとレインウエアくらいしかありません。かつ当日は雨予報なので、レインウエア着ていくとするとさらに荷室がオーバースペックになります。

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なので、結局MHWのフリューイッドレースベスト(3リットル)を使用することにしました。

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補給食は、こんな感じでセレクトしました。長丁場のレースになるので、粉飴200グラムにBCAAパウダー多めの自作ジェルを作り、250mlフラスクに詰めました。後はお腹空いたとき用のプロテインバーと、一本満足バー、スポーツ羊羹カカオ、ジェルなど。ベストのフロントポケットとストライダー・プロショーツのポケットに収納。

しかし結局、自作ジェルは半分くらい飲みましたが、それ以外は全く食べずに持ち帰りました。白馬はエイドが非常に充実しているため、お腹空きませんでした。

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ハイドレーションは少なめに入れて、背面収納にレインウエアと一緒に強引に押し込みました。これも結局半分くらいしか飲まなかった。

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パッキングするとこんな感じ。

レース前準備、心配していた当日受付について

f:id:msx3:20180909053922j:plainレース当日は3時に起床。天気は雨です。

3時半に安曇野市の自宅を出発。白馬までは1時間半くらいです。真っ暗な中車を飛ばし、駐車場の岩岳スキー場には5時ちょっと過ぎに到着しました。駐車場のトイレで大をすませ(ウオッシュレット付き)、5時30分の始発シャトルバスで会場入りしました。始発バス乗車は10名位でした。

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予報では7時頃には雨はやむとの事ですが、しとしと降り続いていました。

さて、今回心配していたのが当日受付です。

公式案内では「ロング・ミドルは必ず前日受付すること」となっており(基本宿泊前提のため)、「間に合わなかった場合の救済措置として当日6時~6時30分に受付するけど、混雑してスタートに間に合わないかもよ?」と脅されていました。ここまで言うからには相当混むのだろうと思い、「初めての会場で受付がスムーズにできるだろうか?」とずっと心配でした。

しかし、実際6時前に本部テントに行ってみると、まだランナーは全然いなくて、余裕で受付してもらえました。心配して損した。でもこれでやっと安心しました。

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受付を済ませた後は特にやることもないので、着替えスペースとして開放されている体育館的な場所でストレッチしたりして休んでいました。ちょっと早く着すぎたかも。

しかしこの着替えエリア、あまり周知されていないせいかガラガラでした。外は雨なので建物の軒先なんかに結構ランナーがたむろってましたが、みんなこの場所を知らないんじゃないか?と心配になりました。

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スタート15分前になったので、手荷物を預けてスタートエリアに移動します。この頃には会場周辺は大勢のランナーで溢れていましたが、雨は相変わらず降り続いていました。

スタート前セレモニー

f:id:msx3:20180912150853j:plain冬季オリンピックでも活躍した渡部暁斗選手、上村愛子さん、シークレットゲストのスポーツ庁長官鈴木大地氏などの挨拶がありました。

いよいよレーススタート

f:id:msx3:20180909070115j:plain7時になり、いよいよ54キロの長い旅が始まりました。

最初は白馬の街中を走り、すぐにジャンプ台を通過しました。その後川沿いの砂利道をしばらく走ります。最初の10キロは基本平地です。ここは足慣らしと思ってキロ5分30秒くらいのゆっくりペースで淡々と走りました。雨はかなり強く降っていましたが、途中でレインウエアを脱ぎました。

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10キロ手前で最初のトレイルに入ります。少しだけ渋滞しましたが、タイムロスというほどではなかったと思います。

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最初のエイドであるA1・山野草エイドには8:05到着。ドリンクは水・アクエリ・コーラにメダリストまである充実の品揃え。食べ物はオレンジや梅干し、漬物などが用意されていました。すげえ豪華なエイド。こんなの初めてです。

メダリスト、良かったですね。今回最後までバテずに走れたのはこいつのおかげかもしれません。僕はアミノバリュー派なんですが、次から使ってみようかな。

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途中登山道が雨でドロドロになっている箇所がいくつもあり、登りも下りも非常に苦労しましたが、最初の本格的な登りトレイルで標高1000mちょいを越えて、14.5km地点のA2・夢農場エイドには8:43到着。雨は土砂降りです。エイドのスタッフさん本当にご苦労様です!へんぴな場所で充実の補給、感謝しかありません。

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ハイランドスキー場を下って19キロ地点のA3・大出エイドには9:19到着。ようやく20キロ手前まで来ましたがまだ先は長い。雨は相変わらず土砂降りで、すでにパンツの中までぐしょぐしょです。

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A3の後しばらく平坦区間です。この後河原沿いの平坦な砂利道を走り、また市街地のロードをしばらく走ります。

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25キロ地点のA4・牧寄林道入口エイドには9:53到着。今自分がどのあたりの順位なのかずっと気になっていましたが、確認する方法はありません。まだまだ前後には大勢のランナーがいるので、極端に遅いとか早いという事は無さそうです。

ここから少しトレイルを走って、その後また集落を少し進みます。

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ボランティアの白馬中学生徒さんによる手書きの案内がありがたい。女子中学生は一生懸命応援してくれて本当に力になりました。JC最高です。

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31キロ地点のA5・おかるの穴エイドに10:45着。やっと30キロを超えましたが、白馬トレランはここから先が本番です。後半に備えてある程度力をセーブしてきましたが、土砂降りの中30キロ走ってきて流石に疲労を感じていました。

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11:04、いよいよ岩岳1290mへの登りが始まります。

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天気は回復するどころかより一層雨が激しくなり、登山道が川のようになっているところも。

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橋も水没。この頃にはシューズの濡れや汚れは気にせず躊躇せず泥んこの中に入っていくようになりました。

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山自体は里山なんで難しい所は無いんですが、何しろ粘土質の土が雨で非常に滑りやすく、何かにつかまったり、登山道わきの濡れてない所を選んで登らないとまともに登れません。滑らないようにふくらはぎに力を入れて登っていたので、足がとても消耗しました。

それでもみんなガシガシと登っていくんですよ。鉄人か?トレラン54キロに出るような人はみんな体力ありますね。

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ドロドロ登山道を抜けて、ゲレンデを直登すると・・・

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12:02岩岳山頂に到着。ここは37.6キロ地点、A6・岩岳スカイアークエイドです。岩岳の登りは約1時間、疲れた~。

このエイドはショート・ミドル・ロングの全選手のエイドとなっているので非常に混雑していました。

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ここで待望の信州そばがふるまわれました。横にうどんもあります。

そばとうどん1杯ずつ食べてました。このエイドではなんとレッドブルも提供されていたので、ありがたくいただきました。他にもパンやらおにぎりやら色々ありました。欲ばって一杯飲み食いしてお腹一杯です。白馬のエイドまじ半端ねー。

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岩岳からゲレンデ横を下ってきました。下りも森の中は非常にスリッピーでおっかなかったけど、奇跡的に今回転倒は一度もしませんでした。

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42キロ地点のA7・岩岳里山エイドには12:36到着。スタートから5時間半経過してフルマラソンの距離を走ってきたので、そろそろかなり疲れてきましたよ。でもあと1回登ればきついのは終わりなので、頑張ります。

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イカップはパンツのポッケに入れて持っていきましたが、非常に具合が良かったです。サイズもちょうどよかった。 

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46キロ地点・A8咲花エイドには13:06到着。いよいよここから八方尾根へ今レース最後の登りです。ミドルの人もいるので混雑していますね。ますます自分が全体のどの辺にいるかわかりません。

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このエイドではガリガリ君が提供されていましたが、さすがにずっと雨に当たっているので欲深い僕でも食べようとは思いませんでした。

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最後の八方尾根への登りは、スキー場ゲレンデ直登⇒林道コースのアスファルトの急坂九十九折のコンボで、疲れた足に追い打ちをかけてきます。きつかった~。下向いてゼエゼエいいながら必死で登りました。

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ゲレンデから、白馬の街が見えました。レース中通じて展望はほとんど無く、もちろん白馬三山なんて全く見えなかったです。

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最後のエイド、A9・パノラマエイドには13:45到着。ここが49キロ地点で、これで登りは終わりです。あとは下りを5キロでゴールです。

脚はかなり疲れていましたが、最後の下りは根性で走りました。まだ走れることに自分でも驚きました。

感動のゴール

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八方尾根下りから市街地に出ると、ゴールまでは残り1.5キロです。市街地を最後の力を振り絞って走り抜けます。ゴール直前では、雨の中地元の方やすでにゴールし終えたランナーが並んでハイタッチで出迎えてくれました。 

午後2時22分、ついにゴール!

前にランナーがいなかったので、ゴールテープを切ることができました。MCの方が名前を呼んでくれて、本当に疲れていたので、ちょっと感動して泣きそうになりました。

54キロ走り終えて、ケガも無く無事にゴールすることができました。

記録関係

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記録です。7時間22分33秒で128位でした。男子700人、女子200人くらいいたと思いますから、けっこういい順位だと思いました。

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今年は天気が悪かったせいか、DNFもたくさんいて完走率は男子で76.9%、女子は60.3%でした。厳しいレースだったと思います。

ちなみに昨年の記録を見ると、今年の僕のタイムだと順位200位以下になるので、今年はペースが遅かったということになります。天気が良かったとしても、僕は正直これ以上早く走れなかったと思うので、速い人が遅くなったという事でしょうか。

まとめ

生憎の天気でしたが、白馬国際トレイルランはホスピタリティに溢れた本当にいい大会でした。特にエイドが素晴らしい。給水給食の内容もそうですが、中学生の対応に本当に元気をもらいました。雨の中寒かったと思いますが、ありがとうございました。

雨のレースは景色が見えなくて残念な一方で、びしょ濡れになって泥の中に突っ込んでいくとか、森の木々に雨が当たる音を聞きながら登るとか、ものすごく自然と一体になれた気がしました。圧倒的な非日常感で、心も体も解放されてリラックスして走れました。そういう意味では、自然の中を走るトレランの醍醐味を感じることができたレースだったと思います。

今回のレースでは、自分にとって最長距離を走ることができてすごく自信になりました。走れるところは基本すべて走ったので、これ以上のタイム短縮は難しいと思います。結果的に今のベストを出せたので、すごく満足感があります。

トレランはマラソンと違ってあまり神経質にタイムを気にして走るのではなく、「精一杯の力を出しつつ楽しみながら走る」というスタンスでこれからもやっていきたいと思います。やっぱトレランは楽しい。

今月末の松本マラソン前のいいトレーニングになりました。そして今回かなりハードだったので、ロードのフルマラソンなんて楽勝とも思えます。いや、楽勝は言い過ぎか。でも後半辛いとき白馬を思い出して頑張れる気がします。

www.matsumoto-marathon.jp

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記念品。これに結構カッコいいTシャツももらいました。

終わった直後はロングはもういいかな、と思いましたが、今はもう一度走りたいと思っています。来年もクリック合戦勝ち抜いて、ロングで参加します!

おまけ

白馬国際トレイルランはエイドが超充実しているので、荷物は最小限でOKです。レース用のベストまたほしくなりました…。これ欲しい・・・

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